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年末年始の帰省ラッシュ前に考える——子育て中のわが家が保護犬と「ずっと一緒」に暮らすための、祖父母も交えた健康管理の知恵

モフユイナ編集部
取材・文: モフユイナ編集部 清水 編集部員
監修: 認定獣医師・第一種動物取扱シェルター長
calendar_today2026.11.01 公開 | update2025.10.14 更新
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保護80日目の朝・リハビリ完了
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保護から40日目、初めて自らスタッフの膝の上に顎を乗せて甘えてくれた瞬間。極度の緊張が解け、瞳に穏やかな光が戻った(世田谷シェルター兼一時預かり宅にて)

帰省先で起きた「薬を飲ませ忘れ」——小さな事例から

「おじいちゃんの家に着いて、荷物をほどいているときに気づきました。犬の朝の薬を、家に忘れてきたんです」。都内で5歳と2歳の子どもを育てるAさんは、昨年末の帰省で冷や汗をかいたと言います。保護犬の推定10歳、心臓の持病があるため毎日欠かさず服薬が必要でした。幸い、かかりつけの動物病院が年末の救急窓口を案内してくれ、事なきを得ましたが、Aさんは「自分の実家ならまだしも、祖父母の家は勝手が違い、薬の管理場所も曖昧だった」と振り返ります。

小さな子どもがいる家庭の年末年始は、準備に追われがちです。帰省の荷造り、子どもの体調、新幹線や車での移動——その中で保護犬の健康管理が「後回し」になりやすいのは、決して珍しいことではありません。しかし、終生飼養を考えるなら、この時期こそ家族全員で备える仕組みが必要です。

なぜ帰省中の健康管理が乱れやすいのか

理由はいくつかあります。第一に、いつもの散歩コースやトイレの場所が変わること。第二に、祖父母や親戚が集まり、犬が刺激を受けて疲れやすいこと。第三に、薬や療法食の管理が「誰の役割か」が曖昧になることです。特に服薬が必要なシニア犬や持病のある保護犬の場合、数日のお休みが体調に響くことがあります。

また、子どもが犬の薬やサプリに興味を持つ場面も増えます。カバンから出した薬の袋を「なんだろう」と手に取る——そんなハプニングを防ぐには、物理的な置き場所の工夫が欠かせません。

さらに、年末年始は動物病院が休診になる期間があります。かかりつけ医の緊急連絡先や、近隣の救急対応病院を事前に共有しておくことが、安心につながります。

祖父母世帯でも続けやすくする「見える化」の具体策

では、どうすれば無理なく続けられるのでしょうか。ポイントは、家族の誰が見てもわかる「見える化」です。

  • 服薬カレンダーを冷蔵庫に貼る:朝・昼・夜の服用欄を作り、飲ませた人がシールを貼る方式に。子どもがシール貼りを手伝うと、自然と関心が向きます。
  • 散歩当番表を作る:祖父母も含めた当番制にすると、犬の疲れ具合を一人で抱え込まずに済みます。高齢の祖父母には「短い距離でOK」と明記しましょう。
  • 薬は子どもの手の届かない場所に:帰省先用の小さな薬ケースを用意し、祖父母の家では高い棚に保管。子どもには「犬の薬は大事なものだから触らない」と短く伝えます。
  • 緊急連絡先カードを玄関に:かかりつけ医、年末年始の救急窓口、家族の連絡先を一枚にまとめ、誰でも見られる場所に。

これらの工夫は、高齢者世帯でも負担なく続けられるようにシンプルに保つことがコツです。文字は大きめに、項目は3つ程度に絞りましょう。

子どもと一緒にできる小さな習慣

子どもがいる家庭ならではの強みは、「世話を遊びに変えられる」ことです。たとえば、薬を飲んだ後のごほうびシールを子どもに貼らせたり、散歩の回数をカレンダーに色塗りしたり。こうした小さな参加が、犬への関心と責任感を育てます。ただし、薬そのものには触れさせないよう、あくまで「記録係」としての役割に留めましょう。

年末年始を乗り切るための行動提案

最後に、帰省前後にできる具体的なアクションをまとめます。

  1. 帰省の1週間前に、かかりつけ医に年末年始の休診日と救急窓口を確認する。
  2. 服薬カレンダーと散歩当番表を家族で作り、祖父母にも見せて共有する。
  3. 帰省先用の薬ケースと緊急連絡先カードを用意する。
  4. 子どもには「犬の薬は触らない」とイラスト入りで説明する。
  5. 帰省中は犬の様子を毎日一言日記に記録し、変化があれば早めに相談する。

終生飼養は、特別なイベントではなく、こうした日常の小さな備えの積み重ねです。子どもがいる家庭こそ、家族全員で「見える化」を楽しみながら、保護犬との暮らしを長く続けていきましょう。

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